こんにちは。建設資格アドバイザーの宮本です。
本日(2017年3月13日)、平成29年度の2級建築士試験日程が発表されました。受験願書の配布期間、受験申込みの時期が、昨年までと大きく変わっていますので、しっかりと確認をしておきましょう。
また、2級建築士試験には「受験資格」があります。受験資格区分によって「卒業証明書・単位修得証明書」などが必要です。ギリギリになって慌てないように、「受付期間はいつなのか?」「どうやって受付をすればよいのか?」「事前に準備しておくものは何か?」などは事前にチェックしておいてくださいね。
Contents
2級建築士試験の構成
1次試験の「学科試験」と2次試験の「設計製図試験」で行われ、「設計製図試験」は「学科試験」の合格者のみ受験ができます。前々年と前年(平成27年・28年)の「学科試験」合格者は、「学科試験」が免除となり「設計製図試験」から受験ができます。「学科試験」と「設計製図試験」の両方に合格して2級建築士合格者となります。
2級建築士試験の日程
受験申込書の配布
受験申込書の入手方法は2パターンあります。
- 郵送による配布:3月27日(月)~4月14日(金)
- 受付窓口での配布:3月31日(月)~4月24日(月)
①郵送による配布
試験元の(公財)建築技術教育普及センターホームページより、インターネットまたはFAXで受験申込書を請求します。
②受付窓口での配布
各都道府県の配布場所は、試験元の(公財)建築技術教育普及センターホームページで確認できます。
受験申込期間と申込方法
受験申込方法は3パターンあります。
- 会場受付:4月20日(木)~4月24日(月)※土・日を含む5日間
- 郵送受付:4月3日(月)~4月17日(月)
- インターネット受付:4月10日(月)10:00~4月17日(月)16:00まで
①会場受付
4月20日(木)~4月24日(月)※土・日を含む5日間
証明書類等の確認を行なうため、原則として本人が必要書類を受付場所に持参する。受付時間は、10:00~17:00で、受付場所は、住所地の都道府県建築士会が指定する会場となります。
②郵送受付
4月3日(月)~4月17日(月)
受験申込書類と受験手数料(¥16,900)を納付した後、センター指定の封筒を使用して簡易書留郵便で郵送する。締切日の消印のあるものまで有効。
③インターネット受付
4月10日(月)10:00~4月17日(月)16:00まで
受付期間内は24時間申込が可能。受験手数料(¥16,900)はクレジットカードまたはコンビニ払いで支払うことができます。事前準備として、①過去の受験番号、②デジタル写真データ(無帽・無背景・正面上3分身で撮影されたJPEGファイル(X665・Y915ピクセル))が必要になります。
試験日、合格発表日
学科試験
試験日 7月2日(日)
合格発表日 8月22日(火)予定
「学科試験」時間割 | |
注意事項等説明 | 9:45~10:00 |
計画・法規 | 10:00~13:00 |
休憩 | 13:00~14:00 |
注意事項等説明 | 14:00~14:10 |
構造・施工 | 14:10~17:10 |
設計製図試験
試験日 9月10日(日)
合格発表日 12月7日(木)予定
「設計製図試験」時間割 | |
注意事項等説明 | 10:45~11:00 |
設計製図 | 11:00~16:00 |
2級建築士の受験資格
2級建築士試験には「受験資格」があります。受験申込みの前にかならず確認をしておきましょう。
2級建築士受験資格(建築士法第15条)
建築に関する学歴等 | 実務経験年数 |
大学・短大・高専の指定科目を修めて卒業した者 | 0年 |
高校の指定科目を修めて卒業した者 | 卒業後3年以上 |
建築設備士 | 0年 |
その他都道府県知事が特に認める者 | 所定の年数 |
建築に関する学歴なし | 7年以上 |
注意!建築士法改正以前と以降では受験資格が違います!
建築士法の改正(平成20年11月28日施行)に伴い、「学歴要件」と「実務経験要件」が変更されていますので、必ず確認してください。
学歴要件
《改正前の場合》
旧建築士法 第15条 |
建築に関する学歴 | 実務経験年数 | |
---|---|---|---|
最終卒業学校 | 課程 | ||
第一号 | 大学(短大含む)又は高専 | 建築 | 0年 |
土木 | 卒業後1年以上 | ||
第二号 | 高等学校 | 建築 | 〃 3年以上 |
土木 | |||
第三号 | その他都道府県知事が特に認める者 | 所定の年数以上 |
《改正後の場合》
平成21年以降に入学している者は、学校等別に修得する指定科目の単位数に応じて、必要な建築実務経験年数が必要となります。
学校等別、必要な指定科目の単位数と建築実務経験年数(平成21年度以降の入学者)
実務経験要件
《改正前の場合》平成20年11月27日まで
◎建築に関する知識及び技能の養成に有効と認められる実務
- 設計事務所、建設会社、工務店等での建築物の設計・工事監理・施工管理
- 大工
- 官公庁での建築行政、営繕
- 大学・研究所・工業高校等での建築に関する研究、教育
- 建築(工)学関係大学院での建築に関する研究
《改正後の場合》平成20年11月28日から
◎設計・工事監理に必要な知識・能力を得られる実務
- 建築物の設計に関する実務
- 建築物の工事監理に関する実務
- 建築工事の指導監督に関する実務
- 次に掲げる工事の施工の技術上の管理に関する実務・・・「建築一式工事」「大工工事」「建築設備の設置工事」
- 確認審査等に関する実務
- 消防長又は消防署長が建築基準法第93条第1項の規定によって同意を求められた場合に行う審査に関する実務
- 建築物の耐震診断に関する実務
- 大学院の課程(建築に関するものに限る。)において、建築物の設計又は工事監理に係る実践的な能力を培うことを目的として建築士事務所等で行う実務実習(インターンシップ)及びインターンシップに関連して必要となる科目の単位を所定の単位数(30単位以上又は15単位以上)修得した場合に実務の経験とみなされる2年又は1年の実務
まとめ
2級建築士試験を受験する方にとって、はじめての受験申込は時間も労力がかかるものです。受験申込みではなく、合格することが目的ですのでなるべく事前準備をしておき素早く済ませれるようにしておきましょう!
受験資格については、大きく分けて3種類のどれかで考えるといいと思います。
- 学歴のみで受験・・・指定学科卒業して実務0年で受験
- 学歴+実務で受験・・・卒業した学校・学科(単位)に応じた必要な実務経験年数(だいたい1年~3年が多い)
- 実務経験のみで受験・・・7年以上の建築に関する実務経験年数で受験
また、実務経験要件に関しても簡単に考えれば、「設計」「現場監督」「大工(職人)」など建築物に関わるものであれば大丈夫ですので、あまり厳密に考えすぎて不安にならないほうがいいですよ。