2級土木施工管理技士|平成28年度 本試験の総評と出題内容

平成28年度の2級土木施工管理技士試験が実施されました。学科試験および実地試験の概要は以下のとおりです。

●試験日 平成28年10月23日(日)午前:学科試験、午後:実地試験

●合格発表日 平成29年2月2日(木)

今年度の2級土木施工管理技術検定試験では、学科・実地ともに新傾向の問題は比較的少なかったですが、応用力を必要とする問題が多かったため、十分に問題文を読み解く必要があり、 難しく感じた方も多かったと思われます。ただし、応用問題といっても、ベースとなるものは基本的知識ですので、しっかりとこの基本的知識を定着させ、試験に臨まれたかがポイントであったと思います。

学科試験の出題内容

今回の学科試験の出題は、例年に比べ、新傾向の問題や着目点を変えたアレンジ問題の割合が少なく、過去問をベースとした基本的な問題の出題が多かったように思います。このことから、比較的やさしく感じた方も多かったのではないでしょうか。

【№1~№11 土木一般】

基本的な部分をしっかりと把握しておくことで正誤が判断できる問題が多く出題されていました。 特に【№1土質調査、№2作業に用いられる建設機械、№4軟弱地盤対策、№7コンクリートの施工、№11土留め壁の特徴】に関しては、取りこぼせない出題内容でした。

【№1231 専門土木】

例年と変わらず、専門的な内容が出題されていますが、20問中6問解答と選択幅が広い上【№20道路のアスファルト舗装の施工】のように、過去問レベルの難易度が低い問題も多数あり、問題の選択次第では、得点を伸ばすことが可能であったと思われます。

【№3242 法規】

一部の選択肢に着目点を変えた問題も出題されていましたが、基本としては過去問をベースとした問題でしたので、落ち着いて問題文を読み判断することで、必要解答数6問すべて得点することも可能であったと思われます。

【№4361 共通工学・施工管理】

必須で解答する問題であり、総得点に特に影響を与える分野といえます。今年度の問題は【№44契約約款、№47事前調査、№57ヒストグラム】のように着目点を変えたアレンジ問題が例年に比べ若干多く出題されており、難しい印象を与えますが、 基本的な部分をしっかりと把握しておくことで正誤が判断できるものも多くありましたので、施工管理における基本的知識を習得しておくことで、得点を伸ばすことが可能であったと思われます。

問題No. 分野 項目 出題数 解答数 解答形式
No.01~11 土木一般 土工、コンクリート工、基礎工 11問 9問 選択解答
No.12~31 専門土木 コンクリート構造物、鋼構造物、河川、砂防、道路、上下水道、ダム、海岸・港湾、トンネル、鉄道、地下構造物 20問 6問
No.32~42 法規 労働基準法、労働安全衛生法、建設業法、道路法、道路交通法、河川法、建築基準法、火薬類取締法、騒音規制法、振動規制法、港則法、公害関連法令 11問 6問
No.43~61 共通工学 測量、契約・設計図書 3問 3問 必須解答
施工管理 施工計画、工程管理、安全管理、品質管理、建設機械 16問 16問
合計 61問 40問

※法規の分野の公害関連法令(廃棄物処理法)に関する問題は、施工管理の分野にて出題されています。

学科試験の合格基準について

試験元公表の学科試験の合格基準は「60%以上」(40問中24問以上の得点)

昨年度(平成27年度)学科試験の合格率は、66.5%でした。

平成28年度2級土木施工管理技士試験の合格発表は、平成29年2月2日(木)です。

詳しくは、試験元:一般財団法人 全国建設研修センターよりご確認ください。

 

実地試験の出題内容

実地試験の出題は、経験記述が1問題、記述式問題が8問題の計9問題で、下表のように昨年と同じ形式での出題でした。

種別 問題 出題内容 解答形式
経験記述 問1 「現場で工夫した安全管理」(交通誘導員の配置のみの記述は除く)又は、「現場で工夫した品質管理」について記述 必須解答
記述式問題 問2 盛土の締固め作業及び締固め機械 穴埋め5つ
問3 法面保護工 工法名5つ
問4 コンクリート用混和剤の種類と機能 穴埋め5つ
問5 コンクリート打設前に確認すべき事項(鉄筋工及び型枠) それぞれ1つずつ
問6 土の原位置試験 穴埋め5つ 選択解答※
問7 明り掘削作業時の安全管理 穴埋め5つ
問8 レミコンの受け入れ検査時の試験名と判定内容 2つ 選択解答※
問9 バーチャート工程表の作成と全所要日数 工程表作成

※選択解答はどちらか1問題選択

経験記述について

「現場で工夫した安全管理(交通誘導員の配置のみの記述は除外)」又は「現場で工夫した品質管理」でした。 過去に繰り返し出題されたテーマでしたので、対応は可能であったかと思われますが、検討内容と対応処置の解答行数に変更が加えられたことと、 対応処置の部分では評価を追記するという変更がありましたので、これらの点を踏まえて文章を調整し記述解答できたかがポイントとなります。

記述式問題について

【問題2467】が穴埋め問題、【問題358】が文章で記述解答する問題、【問題9】がバーチャート工程表を作成する問題の計8問題で構成されていました。

穴埋め問題』は、実地試験で出題されたことのない新規問題も含まれていましたが、語群から適当な語句を選んで記述しますので、ある程度解答を導き出すことは可能であったと思われます。

文章で記述解答する問題』は、キーワード(解答のポイントとなる重要語句)を含んだ解答文となっているかがポイントです。また、『バーチャートを作成する問題』では、 出題された条件(重複作業・同時作業等)をしっかりくみ取り作成できたかがポイントといえます。

記述式問題は、学科試験において学習した内容と大多数の部分で関連していますので、学科試験の学習知識が記述式問題対策のベースとなるといえます。 学科試験の習熟度が、実地試験の対応度に大きく影響したと思われます。

実地試験の合格基準について

試験元公表の実地試験の合格基準は「60%以上」(配点・採点方法等は非公表)

参考までに、昨年度(平成27年度)実地試験の合格率は、35.7%でした。

平成28年度2級土木施工管理技士試験の合格発表は、平成29年2月2日(木)です。

詳しくは、試験元:一般財団法人 全国建設研修センターよりご確認ください。

 


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ABOUTこの記事をかいた人

【建設業専門】 資格・人材採用アドバイザー/日建学院浜松西校代表。 1972年浜松市生まれ。建築士、宅建など建設関連資格に特化した受験対策校を運営。アドバイザー歴18年。資格取得を通じて地元で活躍する人材の育成を行い、これまで担当した受講生は延べ2,000人以上。現在は、建設関連資格のスクール運営のほかに、有資格者と地元企業のマッチングをはじめとした「人材採用コンサルティング」、「ニュースレター」を活用した販売促進支援などの活動を行っている。